青森県獣医師会長挨拶

 青森県獣医師会のホームページを御覧いただき、誠にありがとうございます。

 青森県獣医師会には、約460人の獣医師会員がおり、様々な分野で活躍しています。

 急に暑さが加わってまいりましたが、会員の皆様には御健勝にて御活躍の事と思います。去る6月13日公益社団法人青森県獣医師会第69回定時総会、組織会において僭越ながら満場一致にて会長に選任されました。誠に光栄でありその責務の重さに全身が緊張で震えるようであります。山内正孝前会長には5期10年に亘り会長を務められ、平成22年には県と「災害時における動物救護活動に関する協定」の締結、その後の公益法人改革、「公益社団法人青森県医師会との学術協力推進の協定」の締結、公益法人としての主要事業の食鳥検査における拠点の検査センターの建設等その中枢として大きな功績があり改めて厚く御礼と感謝を申し上げます。

 最近の獣医界を取り巻く情勢においては、依然としてヨーネ病・牛白血病(EBL)の清浄化は難しく、また、近隣諸国において継続的に発生している口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ等の家畜伝染病がわが国に侵入した場合は、畜産経営が大打撃を受け安全な畜産物の安定供給が困難になります。平成22年宮崎県に口蹄疫が発生し、牛6万8千頭、豚22万頭という莫大な数の家畜が殺処分され大きな経済的損失と精神的苦痛を強いられました。さらに、昨年11月には本県青森市でアヒルの高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が発生し他新潟県、北海道、宮崎県、熊本県、岐阜県、佐賀県、宮城県、千葉県の発生を最後に終息しております。世界はボーダーレスの時代、人・物流のグローバル社会において、この様に一旦発生すれば10万羽単位の殺処分が必要となる高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫などの重篤な家畜伝染病への協力、エボラ出血熱や狂犬病などの人と動物との共通感染症への危機管理対応、また薬剤耐性(AMR)対策など重要な課題が山積しています。また犬、猫等家族の一員として飼育され、人の介護福祉、学校教育分野においても社会的役割が一層重みを増しております。それに応えるべき指導的獣医師が強く要請されています。

 本会の重要事業であります狂犬病予防注射事業の注射頭数は、27年度51,958頭から28年度50,420頭と減少しております。犬の狂犬病は皆様御存知の様に長く半世紀以上に亘り1956年の6頭を最後に発生はありません。前述の伝染病同様、狂犬病など新興、再興感染症はいつどこに発生しても不思議ではない状態にあります。県動物愛護センターもかなりの危機感を持って、予防注射を啓発徹底しております。安易な予防注射不要論、複雑な経済社会の情勢、また、室内飼育等が接種減少の大きな原因と思われます。難しい事ではありますが飼い犬の登録の徹底とそれに基づく予防注射の徹底が望まれます。想像を超える早さで進む人口の減少や少子高齢化の中、獣医師の誓い−95年宣言を念頭に動物の生命を尊重し、その健康福祉に指導的役割を果たし、健全な社会環境を構築するよう努めたいと思っております。

 
 結びに、皆様一人ひとりが青森県獣医師会の事業に関心を寄せられ建設的な御提言を頂き対話を深めながら希望と信頼に満ちた獣医師会にしたいと思っております。来たる10月12、13日には青森市で東北地区獣医師大会・獣医学術東北地区学会が開催されます。また、来年の青森県獣医師会創立70周年に向けてより一層のご指導、ご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げ就任の挨拶といたします。

 当ホームページに対するご意見やご感想をお寄せ頂ければ幸いに存じます。 

平成29年6月  公益社団法人青森県獣医師会    会長 小 山 田 富 弥